小松天満宮では輪中堤の工事が進んでいます。
梯川が氾濫を起こす危険な川であるため、上流から下流まで堤防の幅を広げる工事が計画的に行われています。
梯川に隣接する小松天満宮も例外ではなく、堤防の幅を広げる計画の範囲内となってしまいました。
一時は、小松天満宮の移転も想定されましたが、国の重要文化財である小松天満宮の移転に反対の声もあり、全国では初めてのケースとなる、分水路を建設し、小松天満宮を輪中堤で囲む事業が行われています。
もし、増水した際も梯川の本水路と分水路で水が分散され、効率よく水が下流まで流れるような仕組みとなっています。
完成すれば、小松天満宮が梯川に浮かぶ浮島のようになります。
現在の様子
写真の川は梯川で、森のような部分は小松天満宮です。分水路は反対側に建設されています。
赤い橋は通称”水道橋”と呼ばれている橋で、水道管専用の橋です。
こちらが分水路となる部分です。
個人的には思ったより狭いと感じました。
大雨で増水したときは完全に浮島に見えるのでしょうか。
確か、今月中に通水予定なので、通水に向けた準備も進んでいるようでした。
小松天満宮へは橋がかけられ、「天満橋」と命名されました。
赤い欄干の橋で、神社らしさが出ています。
分水路の上流方面の様子です。
この事業に先行して、小松大橋(緑色の橋)が2010年に完成しています。
川底が見えるのは今しか見れない光景です。
下流の様子です。
輪中堤は景観に配慮された堤防となっています。
計画が検討され始めたのは平成7年で、21年越しのプロジェクトとなります。
小松市に住んでいた私にとってもここまで非常に長いプロジェクトだったように思います。
この辺りはずっと工事していましたし。
完成イメージです。こうやってみると完全に浮島になることが分かります。
道づくりは石川県、まちづくりは小松市、川づくりは国土交通省が行いました。
こうして三位一体になってプロジェクトが進行しています。
小松天満宮の様子です。
小松天満宮も一部は河川改修の影響で改変されていますが、移転することなくまた新たな歴史を刻んでいくことが出来ます。
最後に天満橋を渡り、小松天満宮のアプローチ部分をパシャッと。
過去記事
・小松天満宮 輪中堤の工事が進んでいます 2016.2
・小松天満宮 輪中堤の工事が進んでいます 2011.11