石川県金沢市に本社を置く北陸製菓が製造する揚げあられ「ビーバー」が今、全国から注目されています。
石川県民はもちろん、北陸各地で慣れ親しんだお菓子が全国・全世界に食べられる機会があるチャンスということもあり、ビーバーの秘密について見ていきたいと思います。
ビーバーが注目されたきっかけ
ビーバーが注目されたのはNBAウィザーズで活躍中の八村塁選手がNBA所属のトロイブラウンJr選手に「白えびビーバー」を紹介し、同選手がインスタグラムにアップした動画がきっかけです。
八村塁選手といえば富山県富山市出身の選手で、地元富山湾名産の白えびが使われた白えびビーバーを紹介したことで注目度が急上昇。白えびビーバーをはじめとする「ビーバー」シリーズが品薄・品切れになっています。
揚げあられ「ビーバー」の由来
そもそもビーバーとはどういったお菓子なのかというと、ビーバーの歯の形をした揚げあられです。
ビーバーの由来は、
1970年に開催された大阪万博のカナダ館で展示されていたビーバー人形の歯と、お菓子を2本並べたカタチが似ていた事が商品名の由来
(北陸製菓株式会社)
とのことで、その名の通り動物の「ビーバー」が由来となっています。
カナダ館のビーバー人形について調べると、出てきました。
https://item.rakuten.co.jp/space-store/047519-k/
確かに、公式キャラクターのビーバーと歯の形がオマージュされていますね。
一度は消えた「ビーバー」
実は揚げあられ「ビーバー」は一度”絶滅”しています。
元々は、1949年(昭和24年)創業の福富屋製菓という会社が1970年に「ビーバー」を作りました。その後、主力製品となっていき、1996年からは福屋製菓が製造販売を担っていました。
福富屋製菓(福屋製菓)時代のビーバーのCMは石川県を中心に富山県や福井県でも流れていたそうで、「福富屋製菓のビーバーですぞぉ!」「強いぞビーバー!」というフレーズは今も知っている方々が多いほど、地元の方々にとても愛されたお菓子となっていました。
しかし…2013年9月に資金繰りの悪化により事業停止し、自己破産となってしまいます。
「店頭からビーバーがなくなる」とのことで買いだめする県民が続出。43年のロングセラーも時代の流れとともに消えていってしまうのかと思っていました。
そんな中、朗報が!2014年8月25日にビーバーは北陸製菓が当時からのレシピと製法を忠実に引き継ぎ、生産を開始しました。
こうして絶滅からの復活を果たしたのです。
翌年の北陸新幹線金沢開業以降は観光客にも”金沢みやげ””北陸みやげ”としてじわじわと知られるようになり、2019年6月3日からビーバーはついに北陸から全国のスーパーへと販売される商品になりました。
その矢先に、八村塁選手のおかげで注目・人気度も急上昇し、まさにビーバーフィーバーとなっています。
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ビーバーの素材へのこだわり
早速、話は脱線しますが「ビーバー」に似た揚げあられは全国にたくさんあります。
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おそらく、食べたことない方の多くが想像しているのがピー揚げではないでしょうか。ピーナッツを織り込んで油で揚げた揚げあられもとても美味しく、おつまみにぴったりですよね。
しかし、ビーバーはピー揚げとはまた違う味、違う食感となっています。また、スーパーマーケットで買っても1袋238円(税込)と100円で気軽に買えるお菓子ではないです。
そこには、価格が少々高くなっても素材へのこだわりが詰まっています。
- 鳴門の焼塩
- 日高昆布
- 北陸産「もち米」
3つが合わさることにより、絶妙な味加減が実現しています。この3つを原材料に用いるこだわりは50年変わらず守り抜いてきた味となっています。
日高昆布といえば、北陸はもともと昆布が盛んに食べられる地域で、昆布の支出額が富山県が50年以上1位を守っているほどです。消費量も5位富山県、6位石川県、10位福井県と北陸が上位に来ています。
こうした味や素材のこだわりが半世紀近く北陸で愛される理由なのかもしれませんね。
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実際に食べてみました
…というわけで、実際にビーバーを袋から出してみました。
サクッと軽やかな噛み心地で、周りは塩味が程よく効いています。ビールなどとおつまみにもぴったりですね。
あられの中に含まれる黒い粒のようなものが日高昆布です。
食べだすとあっという間になくなるので注意してくださいね(笑)
ビーバーを買うには…?
ビーバーを買うにはどうしたらいいのか見ていきましょう。
2019年7月現在ビーバーには味が4つあり、
- ビーバー
- 白えびビーバー
- カレービーバー
- のどぐろビーバー
があります。
ビーバーは全国販売をしていますが、白えびビーバーとカレービーバーは北陸地区限定で主に北陸の主要駅のお土産店・売店のほか、北陸のスーパーマーケットなどで販売しています。のどぐろビーバーは北陸地区限定かつお土産用として販売しています。
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北陸在住者が転売目的でフリマサイト等に高額転売(通常価格の2倍以上)している様子は見ていて非常に悲しいです。可能な限り、高額転売ではなく公式ショップや店頭でお買い求めくださいね。