金沢の老舗ショッピングセンター「ショッピングタウン パレット」が1976年の開業以来、41年の歴史に幕を閉じることになりました。
2018年3月31日に閉店するということで、最後にその姿を見ておきたいということで閉店4日前に訪問しました。
パレットの歴史
パレットは1976年(昭和51年)11月に「赤坂プラザ」として開業しました。
日本ショッピングセンター協会が位置づける「ショッピングセンター」としては、1972年に鳴和に誕生した「城北ショッピングセンター」、1973年の金沢スカイビルに次いで、3つ目のショッピングセンターとして開業しています。
金沢の草分け的なショッピングセンターだったことは間違いないです。
ショッピングタウン パレットの公式サイトによると、1988年(昭和63年)に地下フロアの開発が完了し、1993年(平成5年)に全面リニューアルし名称を「パレット」に変更。
2005年(平成17年)に館内外リフォームを実施。現在も地元住民を中心に親しまれているショッピングセンターですが、耐震強度不足と施設の老朽化によって解体が決定しました。
建物は2018年5月までに解体予定です。
パレットの閉店4日前の姿
パレット閉店4日前(2018年3月27日)に撮影したものです。
パレットの看板
赤坂バス停の目の前という利便性の良さ。
そして、マクドナルドの昔ながらの看板がいいですね。
カタカナ表記の「マクドナルド ハンバーガー」の看板は次第に英語表記に変わってきていますね。
パレットは2階と地下に駐車場が設けられていました。
郊外のショッピングセンターなのに地下に駐車場があることにテンションが上がってしまうのは僕だけでしょうか?
外観は暖色系でまとめられています。
閉店4日前の平日とは思えないくらい、駐車場も埋まっていました。
さりげないマクドナルドの看板
地下への入り口。
地上から大階段を設け、ダイレクトに地下へつないでいる点が面白いですね。
赤坂プラザの名残りです「AKASAKA」の文字が。
ちなみに赤坂という地名は現在、笠舞1丁目になっているのですが、周辺には赤坂と名の付くアパートやバス停などがあることから、地名が消えようとも「赤坂プラザ」時代に残した”赤坂ブランド”の功績は大きいですね。
カラオケBanBanさんの閉店のお知らせ。
パレットクリニックセンターは解体されず、残るそうです。
パレットクリニックセンターは現在のクリニックモールの先駆けにも感じられます。
パレットクリニックセンター入り口。
パレットクリニックセンターに隣接して屋上駐車場への入り口が。
頭すれすれの細道を通っていくと
かつてのコインランドリー跡地が。
真上には屋上駐車場のスロープがあります。
こういったスペースも活かして店舗に活用しているところがとてもいいですね。
パレット西側の出入り口です。
民家の立ち並ぶ中にショッピングセンターの入り口があり、とても地域密着な感じが見てわかります。
最近の商業施設は、広大な駐車場にポツポツと店舗がある形態がほとんどですからね。
館内は閉店セールが各店舗で行われていました。
既に閉店したお店もあり少し寂しい感じでしたが、休憩スペースは地域住民の憩いの場となっていました。
パレット文化教室の案内看板。
地下にはカラオケBanBanと小さいゲームセンターがあります。
カラオケボックスのすぐ向かいにGEOがある面白い空間でした。
地下駐車場出入口です。
ちゃんとした地下駐車場です
続いて2階屋上へ。
2階屋上は広大な駐車場となっています。
ここから小立野台地の家並みを見ることができ、まさに坂の街金沢らしい風景が広がっています。
屋上駐車場からパレットクリニックセンターへの通路がある点も面白いですね。
まるで駅の跨線橋を歩いているようでした。
階段ホールです。天窓から光が降り注ぎます。
海の百万石 銭屋五兵衛の巨大な絵が飾ってあります。
こういった部分にも地域密着感が伝わってきますね。
ショッピングタウンパレットについて写真とともに見てきました。
金沢には大手GMSを中心とした郊外型ショッピングセンターは無数にありますが、パレットのように地元資本運営のショッピングセンターは少ないです。
そして、マクドナルドやゲオなど大手資本とともに、めん処あかさか、学生服のオートモ、北陸ホームサービスなど地元資本のお店が共存している形態は金沢では少ない印象なので、閉店は寂しいですね。
数少ない写真ですが、思い出とともに浸っていただけると幸いです。
2018年3月31日の閉店後、2018年5月までに解体されたのち、再びショッピングセンターとなる予定です。