小松市にある鵜川石切り場跡地で開催されたイベント「鵜川石切り場跡Cafe(カフェ)」へ行ってきました!
2018年8月19日(日)の1日限定で鵜川町にある石切り場跡地の内部がライトアップ&カフェが開設されたイベントです。
今回が初開催で、チケット購入者500人限定のイベントとなりました。
早速レポートしていきます!
石切り場へ向かいます
鵜川町公民館に車を停め、石切り場まで歩いて向かいます。
集落内で受付を済ませて・・・
山が見えてきました!
急こう配の階段を上って森の中へ!
森を進んでいくと天然のクーラーというほど涼しい冷気が・・・
そして、正面に入り口が現れました!
周辺の雰囲気もなかなかいい感じです。
石切り場Cafeの案内看板。
鵜川の石切り場について
ちょっとここで、鵜川の石切り場についてご紹介します!
(スタッフの方によると、)鵜川の石切り場で本格的に採石が始まったのは江戸時代のことだそうです。
飛鳥時代に作られた河田山古墳石室にも鵜川の石が用いられており、江戸以前から付近では採石されていたみたいです。
飛鳥時代はどのように採石されていたか不明ですが、江戸以前は付近を流れる川底を切り出していたそうです。
付近を流れる川を見てみると石が露出していますね。
江戸時代に入ると山を切り出すようになります。
切り出した石は付近を流れる梯川により船で下流へと運搬されました。
そして、小松城の石垣に用いられました。
現在は天守台が残るのみですが鵜川の石切り場から切り出した石が見られます。
鵜川石は角礫凝灰岩といわれる石で、火山灰が固まったものです。
石は比較的柔らかくて加工しやすく、強度もあるため建築物や土木石材に用いられます。
江戸時代以降も近代建築物、井戸側、炬燵石、火鉢など様々な製品にも活用されたそうです。
昭和初期まで採石が行われていました。
また、戦時中は向かいの遊泉寺石切り場が中島飛行機(後の富士重工業・スバル)の地下軍需工場として活用され、その完成製品の保管庫として機能したそうです。
戦後は閉山し、長らく日の目を浴びることがありませんでした。
2016年に小松の石文化が日本遺産に登録され、鵜川石切り場跡も産業遺産として登録されました。
いよいよ潜入!!
ぽっかり空いた大きな穴から潜入します!
中へ入ると、涼しい!そして大空間!
小松市にこんな空間があったなんて初めて知りました!
明り取り?の開放空間
順路に沿って歩いていきます。
見学コースは決まっており、地面にあるトラロープの内側を歩いていきます。
この秘密基地感たまらないですね!
そして至る所に水が溜まっています!
しかも、とても透明度が高く透き通っています。
これは水を含みやすい特徴を持つ凝灰岩によりろ過された水が一滴一滴、何十年という時を経て貯まったものだそうです。
そのため純度の高い水となっており、かつては飲み水に、現在も一部は生活用水となっているそうです。
推定深さ180cm~200cmはあるくらい水が溜まっています。
階段も見えており、まさに地下遺跡のようです…!
何らかの工具で掘られた跡があります。
江戸時代は手掘りでしたが、昭和初期には何らかの機械が用いられていたみたいです。
右側には水道パイプも伸びています。
今でもこうして水滴が滴っています。
ほんのりとした灯りに照らされて順路を進みます。
観光地化されていないため、舗装や柵がないからこそ、当時のままの姿を見ることができます。
水がたまったところが並び、とても面白い空間でした。
青の洞窟です!
朽ち果てた木も分解されずに残っていました。
まるでプール?お風呂?みたいですね~
奥行きがあり、とても見ごたえがありました。
石切り場の中にカフェも
続いては石切り場の中にあるカフェスペースへ向かいます。
こちらには、
Cocoon、ふたば、Sweet’s home、CARIBOUカリブの4店が出店していました。
まるでダンジョンをしているみたいです(笑)
Cocoonさんでホットコーヒーをいただきました。
石切り場の中でのハンドドリップコーヒーを淹れる様子はお店とはまた違った雰囲気です。
また、CARIBOUカリブさんでマフィンをいただきました。
石切り場内はほんのりと照らされており、毎日営業していればいいのに・・・
と思うほど、雰囲気が良く、気温もちょうど良い感じでした。
カフェの様子全景です。
大絶賛のいい空間でした。
ベトナム製のランタンも
また、ベトナム製のランタンのライトアップもありました。
これがまた幻想的なんです!
色鮮やかに輝いていました
石切り場に貯まった水とともに
初開催となった鵜川石切り場跡Cafeでしたが、鍾乳洞や洞窟が無い石川県でこういった空間があることを初めて知る機会になりました!
個人的にはさらに来年も開催してほしい、非常に満足度の高いイベントでした!