金沢・上堤町のオフィスビルを改装して都市型ホテルが開業するそうです。
北國新聞 2015年6月28日の紙面によると、
南町交差点に近い、地上8階、地下1階のオフィスビルをマンションなどの改装を手がける京王電鉄グループのリビタが土地、建物を取得。
主な構成は、
3~8階 客室フロア
2階 イベントスペース
1階 宿泊者以外も利用可能なレストラン、ロビー
客室フロアは相部屋から1室100㎡あるVIPルームまで備える。外国人バックパッカーや富裕層まで、客層に応じて幅広い宿泊料金とする。
2015年9月着工、2016年1月完成予定
2016年2月開業予定
リビタが取得したオフィスビルは、「金江ビルディング」で、上の写真では一番右側にある建物です。
金江ビルディングは、地元紙によると1972年に建てられたそうで、老朽化が進んでいたとのこと。
おそらく耐震補強されたのち、リノベーションされるのでしょう。どのように既存建築物が生まれ変わるのか楽しみです。
(ただ、改装する物件は報道によると地上8階建てと書いてありましたが、金江ビルディングは地上6階建てというのが疑問点)
(南町界隈は空室率の高いオフィスビルが多い。空室率は下がってきているが依然、高い状態が続いている。)
まさか、オフィスビルを改装して都市型ホテルになるとは思いませんでした。今回、土地・建物を取得したリビタは、団地や民家をリノベーションする会社だそうで、首都圏以外の物件を手がけるのは初で、同社のホテルとしては1号店となります。最近はリノベーションが全国的に盛んにおこなわれており、いったん取り壊して立て直すよりも低コストに抑えられることが魅力でしょう。
北陸随一のオフィス街、南町周辺のオフィスの空室率は最も悪い時期を脱したものの、老朽化やアクセス面で空きが多いビルがいくつかあり、取り壊され、コインパーキングになっている場所もあります。
(東京海上日動金沢ビル跡地はコインパーキングになってます、大原学園金沢校舎跡地は平屋のセブンイレブンになります。)
そんな中、北陸新幹線が開業し、その前後から首都圏・県外資本が金沢へ次々と流入しています。東京のフージャースコーポレーションが玉川町でマンション分譲し、フレックステイホテルマネジメントが駅西でホテル開業、駅西口では名古屋の積和不動産中部、東祥がマンション・ホテルを開業、北國銀行跡地も三菱地所レジデンスがマンション、常和ホールディングスがホテル建設することが決定しています。
金沢のオフィス街が南町界隈から駅西地区へとシフトしてきている中、南町の老朽化したオフィスの活用策が今後の課題となっています。そんな中、リビタのオフィスをリノベーションした都市型ホテルは、南町のオフィスの新たな活用例として注目されるのではないでしょうか。
金沢ではホテルが不足し、ホテル需要が高まりつつあります。今後、南町・上堤町界隈で今回発表されたホテルを含み、3棟が開業予定、駅西地区では外資系ホテル誘致が計画されています。今後、オフィスが次々とホテルに改装、建て替えられていくのでしょうか。注目です。