日本郵政金沢ビル跡地は、暫定利用として、コインパーキングとして整備されることが明らかになりました。
日本郵政金沢ビルとは?
日本郵政金沢ビルは、1958年(昭和33年)に建設された、地上5階地下1階の建物で、建設当時はおそらく金沢市で最大の鉄筋コンクリート建造物だったと思います。建物は張り出した庇が特徴である「郵政建築」としても見ごたえがあり、建てられてから約55年経過していたにもかかわらず、現代に通用する合理的デザインです。
しかし、2015年に解体工事が始まり、更地となったため跡地利用策が気になっていました。
現在の様子
日本郵政金沢ビル跡地の現在の様子です。
2016年3月23日付の建設工業新聞によると、敷地面積は4067㎡あり、ここに、駐車台数100台を超える時間貸し駐車場が整備されるとのことです。
日本郵政金沢ビル跡地は、赤色の水玉で示したエリアです。
近くには、観光客が爆発的に増えている近江町市場や金沢城があり、コインパーキングの需要は大きいと思います。
また、赤色の丸で囲った近江町市場駐車場は再開発し建て替えられる(参考記事:近江町市場の再開発第2弾の計画が始まる!)ので、建て替え(2019年度完成予定)までの間に発生する「駐車場不足」が多少は解消されそうです。
また、日本郵便は金沢ビル跡地について、現時点においては土地の賃貸や売却はしないそうです。
日本郵便では収益の柱の一つについて自社の管理する土地を活かした不動産事業を強化しており、三大都市圏や地方中枢都市では郵便局跡地を商業施設「KITTE(キッテ)」やオフィスビルに再開発するなど、土地を積極的に活用しています。金沢ビルの場合は、駅から離れている点や周辺道路が比較的狭い点から、大型商業施設等は考えにくいです。
個人的な意見としては、近江町市場や金沢城公園、ひがし茶屋街の中間地点に位置していることから、3つの観光地の拠点となるような休憩所・情報発信施設を含めた飲食店中心の商業施設や立体駐車場、または立地の良さを生かしたホテルの誘致などが相応しいと思います。
ちなみに隣には、金沢ビルを引き継ぐ形で「金沢近江町郵便局」が建てられました。
金沢近江町郵便局前には、「金澤郵便発祥の地」の記念碑が。
日本郵便は金沢郵便発祥の地を手放すことなく、自社で活用する点において評価できます。
コインパーキングは”暫定利用”とした上で、どのような開発がされるか楽しみです。