また、金沢にビッグプロジェクトが浮上!
大型ライブホール「Zepp」が金沢に2020年以降に開業を計画していることが明らかになりました!
朝日新聞によると、2020年冬から2021年春ごろのオープンを予定とのことです!
Zeppは、JR北陸本線西金沢駅前に大型ライブホールを計画しており、期待が高まっています!
経緯について詳しく書きました(2019.11)
Zeppとは?
Zeppとは、ソニー・ミュージックエンタテインメント子会社のZeppホールネットワークが運営する大型ライブホールとなります。
2019年3月現在、札幌、東京、名古屋、大阪、福岡の都市に1500人~3000人規模のホールを7施設展開しています。今後は横浜に京都、神戸などにも展開予定となっており、政令指定都市の中でも大都市への進出が盛んな中、金沢への計画に驚いています。名称は、Zepp金沢(Zepp Kanazawa)でしょうか?
Zeppの特徴として、バンドやアーティストのツアーで候補地に選ばれることが多いです。
なぜツアー候補地に選ばれやすいか調べると、Zeppブランドでライブホールを全国展開していることが強みのようです。例えば、ステージの幅や音響、照明設備が同じなので、どの会場も同じセッティングで使用できるそうです。そのため、照明や音響などの設定データが使いまわすことが可能なので、他のライブハウスに比べて容易にセットできます。
金沢の既存施設と比べると…?
金沢にできる予定のZeppはどれほどのキャパシティなのか、既存の金沢の既存施設と比較してみていきます。
※当初は最大で2000人規模としていましたが、2019年3月15日付の朝日新聞より、1200~1500人規模と書かれていたため反映しました。
名称 | 収容人数(座席) |
石川県産業展示館3号館 | 7000席 |
石川県産業展示館4号館 | 7000席 |
金沢歌劇座 | 1919席 |
本多の森ホール | 1707席 |
石川県立音楽堂 | 1560席 |
Zepp金沢 | 1200~1500人規模 |
金沢市文化ホール | 899席 |
エイトホール | 500人 |
金沢AZ | 300人 |
VANVANV4 | 200人 |
ざっくりまとめるとこんな感じです。最もキャパシティが大きいのは石川県産業展示館(通称:産展)ですね。
そしてホールで最も大きいのは金沢歌劇座の1919席となります。Zepp金沢の収容人数は金沢市文化ホール以上、金沢歌劇座や本多の森ホールより一回り小さいくらいでしょうか。
しかし、石川県産業展示館は多目的利用(主に展示)を目的に作られていること、金沢歌劇座や本多の森ホールはライブ以外に舞台や演劇などを想定して椅子は完全固定されていることなどが挙げられます。
大型ライブホールは椅子を設けないのが基本で、ライブ目的のために作られたホールというのが大きな特徴です。こうした大型ライブホールは今までなかったので他の施設と被ることはなさそうですし、金沢の老舗ライブホールとも収容人数の観点から影響が小さいものと考えられます。
場所は?
計画されている場所は、JR北陸本線西金沢駅の西口です。
地元以外で読んでいる方もいると思うので説明すると、北陸新幹線の終着駅となっている金沢駅から1駅の場所です。
ちょっとマップにまとめてみました。
西金沢駅は結構ポテンシャルが高いところで、オレンジで示したのがJR北陸本線(在来線)、水色が北陸鉄道石川線、青色が北陸新幹線です。
JR金沢駅からも電車で3分の立地、北陸鉄道石川線で野町方面へ抜ければ、金沢市中心部の香林坊エリアまで徒歩20分、バスで10分という場所です。
現在の様子と経緯
元々この一帯にはJT金沢工場がありました。跡地は再開発され、現在は商業店舗、オフィス、住宅などが立ち並んだエリアとなっています。
その中心にユニーが食品スーパーマーケット「ピアゴ」を計画していましたが、計画は白紙となり、ユニーは大和ハウスへ土地を売却。
現在は広大な土地が広がっています。
このうち、西金沢駅に近い一角では大和ハウス工業が分譲マンション(90戸)を計画しています。
そして、分譲マンションの敷地を除いた約9,000㎡の土地活用が気になるところでした。
2019年3月14日付の建設工業新聞によると、Zepp金沢の建設予定地はJR北陸本線沿いの土地約3,000㎡であることが明らかになりました。2019年3月14日現在、敷地内でボーリング作業が行われているとのことです。土地は2018年11月に西松建設が取得しているとのこと。
隣接地には大和ハウス工業が分譲マンションの建設を予定しているため、騒音が心配されていますが、元々、大和ハウス工業が所有していた土地を西松建設へ売却した経緯から、大和ハウス側とトラブルになることはなさそうです。
また、住宅地とZepp金沢の建設予定地の間には活用方法が現時点で明らかになっていない用地(6,000㎡)ほどあります。個人的には商業施設を誘致すると、住宅街の前にも人や車の往来が増えそうなことから、分譲マンションあるいはオフィスなど、Zepp金沢と住宅地を隔てるクッションの役割を果たす施設が理想的だと思っています。
北陸新幹線開業を背景に進出か
先ほど、こちらのマップを上げましたが、2000人規模の大型ライブホールは地元だけでは支えきれないほどキャパが大きいです。
2015年の北陸新幹線開業で東京-金沢間が2時間30分でつながり、金沢と大阪・名古屋・東京の3大都市圏が2時間30分以内で行き来できるようになりました。
これにより、ライブ+観光需要を見込めるからこそ進出を計画しているのではないでしょうか。また、大型のライブホールとなると心配なのがホテルの予約が取れるか気になるところですが、幸い、金沢市内はホテル建設ラッシュとなっており、今後ホテルのキャパシティは十分確保できると思われます。
Zeppのある都市の中では最もクルマ社会が進んでいます。付近は駐車場がほとんどないため、バスや電車で行くこととなります。
個人的には金沢駅⇋西金沢駅(松任駅終点)の電車の増発や、北陸鉄道石川線沿線にパークアンドライド拠点を設けた電車の増発などを期待したいところです。
新幹線開業効果=観光ばかりと思われがちですが、観光+αをターゲットにした需要を喚起することで地元にも恩恵が生まれてくるのかもしれません。
まだ、具体的なイメージ図などについては分かりませんし、周辺の住宅地との折り合い云々などもありそうですが、2000人規模の大型ライブホール建設ということで金沢の都市としての集客力・求心力が高まる施設だけに無事計画が進んでくれることを期待したいです。