西外惣構跡(升形地点)復元整備工事は、金石通り沿いに江戸時代にあった防御施設「升形」の一部を復元する工事です。
升形とは、城郭への出入口である虎口が方形空間を囲んで築かれた箱形の石垣で造られたもの。と書かれています。(歴史民俗用語辞典)
要は、重要な出入口を枡のように囲むことで、いざとなった時に枡の中に敵を閉じ込めて四方から攻撃することも可能な防御施設のことです。
金沢の場合は金沢城の重要な門(石川門・河北門・橋爪門)は升形門になっています。その他にもあったのが惣構堀に設けられた枡形でした。
金石通りは旧来から宮腰往還として金沢城と宮腰(金石の港)を結ぶ重要な道路でした。そのため、城下町の入り口には敵の進入を防ぐために防御施設が築かれていました。
それが、金沢城西外惣構堀の枡形となります。
現在の様子
工事がようやく始まったみたいです!
木杭が打ち込まれました。勾配のイメージが分かりますね。
こういった木杭は堤防や道路など盛土をする際によく見かけますが、中心部で見ることは滅多にありません。
現代の技術で江戸時代の防御施設をつくる光景が面白いです。
周辺はマンションや住宅が建つエリアです。
建物を建てるわけでは無いので、大きなフェンス等はありません。
敷地には埋蔵文化財調査時に発見された石などが置かれています。
復元に使用されるのでしょうか。
全体の様子です。
遠景です。
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