武蔵ヶ辻~金沢駅の間で36年かかった再開発がようやく完工しました。
概要
「金沢駅武蔵北地区市街地再開発事業」2013年 3月末完工
一九七六(昭和五十一)年に都市計画決定
完成までに36年かかった
第一工区「ライブ1」1986年
第二工区「ルキーナ金沢」2002年
第三工区「やわらぎ金沢」2013年
第四工区「みやび・る金沢」2006年
第五工区「リファーレ」1996年
「駅通り線」(幅員三十六メートル)2010年全線開通
せせらぎ、ガラス張りアーケード
総事業費は五百三十一億円。
元々は駅前~武蔵ヶ辻の間には低層の住宅街が広がってましたが、それを幅36mの片側2車線道路と5つの再開発ビルを建設し、金沢駅前に相応しい景観を作ることが目的だったのでしょう。
駅前のマンション群はみっともないというのが個人的な見解でしたが、5つの再開発ビル群が完成すると、それなりに立派な都市景観が出来上がったなと思いました。
歩行者動線、交通動線も大きく変化しました。金沢駅前通りが開通する前は、歩行者は別院通り~横安江町アーケードを通って武蔵ヶ辻へ、車・バスは六枚交差点や現在のリファーレ前の交差点を左折し白銀町を通り武蔵ヶ辻へ行ってました。
メリットとしては、
・金沢の都市景観の向上
・まちなか居住の推進
・歩行者や交通のアクセスが向上
・広くて開放的な道路で快適
など挙げられますが、
デメリットとしては、
・道路建設にあたり、伝統的町家を多く失った
・歩行者動線が変わり、別院通りや横安江町商店街の衰退
などが挙げられます。
再開発はメリットデメリットもちろんありますが、36年かかった金沢市で最大規模の再開発事業が完工したのは素晴らしい事だと思います。
早速、見て行きましょう。
再開発ビル「やわらぎ金沢」
こちらが第三工区『やわらぎ金沢』です。2013年3月に完成。再開発最後の建物となりました。
リファーレから再開発ビル『やわらぎ金沢』『ルキーナ金沢』『ライブ1』方向。金沢の新しい都市景観となりました。
やわらぎ金沢は低層階に老人ホーム、高層階はマンションが入った複合施設です。
やわらぎ金沢の低層部分にもガラス張りアーケードが設置され、アーケードがあっても開放的な都市空間が形成されました。
そして、やわらぎ金沢にはリファーレ前バス停がリニューアルされてました。
透き通ったガラス張りのバス停は、香林坊前の古臭いバス停と違い、真新しく新鮮でした。
ベンチも設置されてます。マンションが連続されるこの空間は一見閉塞的ですが、モニュメントやアーケード、せせらぎ水路など楽しませてくれるものがあり、随所に金沢の都市計画の上手さが出ていたなと思いました。
今後の課題は、空きテナントがまだあるので埋まって欲しいですね。リファーレのオフィスビルは金沢駅前にある事から人気でほぼ満室の活況ぶりとのことです。
過去記事
・プレミスト金沢 建設工事 2012.8月上旬
・プレミスト金沢 建設工事 2012.8月下旬
・プレミスト金沢 建設工事 2013.1