
石川県で最も歴史を刻む古木は山中温泉近くにあります。
というわけで、石川県加賀市にある栢野大杉を見てきました。

場所は山中温泉から少し福井県側へ行ったところにある栢野地区の菅原神社境内にあります。
1947年に第2回の国民体育大会が石川県で行われた際に昭和天皇がこの地を行幸したことから「天覧の大杉」とも言われています。

こちらが栢野大杉がある菅原神社の入り口です。
鳥居のバックにはすでに杉の巨木が見えていますね。

杉の大木を傷つけないように「浮橋参道」と名付けられたヒノキ造りの木橋が鳥居と拝殿を結んでいます。

参道を進むと、両側に巨木が迎えてくれます。
向かって右側が栢野大杉です。

樹高 | 約54.8m |
根元周 | 約11.5m |
胸高幹周 | 約9.6m |
推定樹齢 | 約2300年 |
となっており、樹齢は及ばないものの、この規模の巨木は屋久島にある縄文杉に匹敵する大きさとのことです!
屋久島の縄文杉は見たことないですが、栢野大杉の大きさには圧倒されました。

栢野大杉は途中で2つに分かれ、上へ伸びています。

早朝に訪れたので、比較対象が何も無かったので、iPhoneと比べてみました。
※見えにくいので右下に赤色で着色してあります。

そして進んでいくと階段があり、拝殿があります。
階段を見ると、かつては浮橋参道が設けられていなかったことが分かりますね。

菅原神社もかつては平安時代に「栢野寺」として泰澄が白山信仰の妙理観世音大菩薩を祀ったとする歴史があります。

境内より振り返って眺めてみます。
こうしてみると大木の大きさが分かるかと思います。
栢野大杉の向かいに神木(天然記念物)があり、2つの神木が一つの巨木をなしているようでした。

再び近くで見上げてみました

力強さを感じさせますね

樹皮も杉の木とは思えないほどツヤツヤしています。
巨木となると周囲数mは大きな囲いがされることもありますが、こちらでは触れられるほど至近距離にあるのがいいですね。

苔むしているこぶ

2300年経った今でも枯れることなく、枝から若い葉が出てきています。

真上を見上げると、全方位に枝が延びていますね。

根本も表面は苔むしていますね

初来訪でしたが、巨木の大きさと境内の神聖な雰囲気に圧倒されました。
山中温泉からも近く、ぜひ足を伸ばしてみてください。
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ちなみに、栢野大杉のもう一つの名物が向かいにある、栢野大杉茶屋の「草だんご」です。
草だんごは昔から春祭りの際に食べられていたそうで、その歴史はなんと800年です!
早朝で店は開いてなかったので食べられなかったのですが、また食べに行きたいところです。