北陸新幹線で未着工となっている敦賀(福井県)-新大阪のルートについて、与党整備新幹線建設推進プロジェクトチーム(PT)は20日、小浜(福井県)から南下して京都を経由する「小浜京都ルート」の採用を決めました。
これにより、「小浜舞鶴京都ルート」「米原ルート」の案は無くなりました。
小浜-京都ルートの優位点
(http://www.mlit.go.jp/common/001152043.pdf)
小浜京都ルートの優位点としては3つ挙げられるでしょう。
・運賃が3ルートの中で最も安い点
小浜舞鶴京都ルート | 小浜京都ルート | 米原ルート | |
金沢・新大阪間 | 10,140円 | 8,740円 | 11,190円 |
金沢駅から新大阪駅までの運賃(特急料金は除く)は小浜舞鶴京都ルートは距離が長くなるため、米原ルートは東海道新幹線に乗り換える必要があるため運賃が割高になってしまう結果になりました。
・所要時間が3ルートの中で最も短い点
小浜舞鶴京都ルート | 小浜京都ルート | 米原ルート | |
金沢・新大阪間 | 約1時間31分 | 約1時間19分 | 約1時間41分 |
金沢駅から新大阪駅までの所要時間は小浜舞鶴京都ルートが距離が長くなるため、米原ルートは東海道新幹線に乗り換える必要があるため、所要時間が小浜京都ルートより10~20分多くかかってしまう結果になりました。
・輸送密度が最も見込める点
小浜舞鶴京都ルート | 小浜京都ルート | 米原ルート | |
敦賀・新大阪間 | 約34,700人キロ/日・km | 約41,100人キロ/日・km | 約36,100人キロ/日・km |
敦賀駅から新大阪駅までの輸送密度(1日1km当たりの平均輸送量)は、小浜京都ルートが最も見込めるという結果になりました。
他にも便益などで、小浜京都ルートが優れる結果となりました。
北陸にとってのメリット
北陸にとっては関西まで所要時間が最も短いルートとなります。
元々北陸は関西と結びつきが強い点からしても、金沢-新大阪1時間19分、福井-新大阪55分で結ばれるのは非常に大きな効果をもたらしそうです。
観光面でも、京都と金沢が1時間で結ばれることになると、行き来する観光客が増えるでしょうし、東京~京都~金沢~長野~東京という東海道新幹線と北陸新幹線を活用した1周ルートが観光ルートとして定着する可能性もあります。
建設はまだまだ先ですが、早期着工を求めていってほしいです