綜合ユニコムの「全国の主要レジャー・集客施設 入場者数ランキング 2016」のミュージアム部門によると、金沢21世紀美術館が美術館の入場者数ランキングにおいて、国立科学博物館や国立新美術館を抜き、初の全国1位になったことが明らかになりました。
綜合ユニコムの「全国の主要レジャー・集客施設 入場者数ランキング 2016」のミュージアムの項目を見てみると
(施設名、入場者数、前年度比の順)
- 金沢21世紀美術館 2,372,821人 134.7%
- 国立新美術館 2,292,330人 87.5%
- 国立科学博物館 2,219,744人 127.9%
- 東京国立博物館 1,994,508人 105.6%
- 広島平和記念資料館 1,495,065人 113.8%
となっており、入場者数が200万人を突破したのは国内で3館のみ、230万人台は金沢21世紀美術館のみという結果になりました。
金沢21世紀美術館は、地方都市の公立美術館でありながらも、2004年の開館から1年で157万人を動員し、「地方都市では驚異的な美術館」として全国的に注目されました。2011年には来館者数が1000万人を突破し、現在でも美術館の”成功事例”として全国から注目されています。
また、2015年度は北陸新幹線金沢開業による「金沢ブーム」効果で来館者数を178万人から237万人へ、前年比35%増と大幅な増加で大躍進したことが今回の来場者数全国1位の美術館へと成長した理由でしょう。
また、建築物も評価され、建物を設計したSANAAは金沢21世紀美術館の建物が評価され、建築界のノーベル賞と呼ばれる「プリツカー賞」を2010年に受賞しています。
金沢21世紀美術館のコンセプトは、「公園のような美術館」なだけに多くの無料ゾーンが設けられていたり、美術館なのに出入口が4つ設けられていたり、市民から観光客まで自然に足を運ぶ仕掛けがあります。
入場者数のランキングなので無料ゾーンを含めた人数のランキングだと思われますが、全国で年間230万人以上集客する美術館は金沢21世紀美術館のみというのが、私も驚きです。
私自身もよく金沢の街を取材する合間に”休憩”がてら利用します。
個人的なおすすめは「ブループラネットスカイ」、通称「タレルの部屋」です。
上を見上げると空がまるで切り取られたかのような世界があり、眺めているだけで落ち着きます。
10年後も20年後も市民や観光客から愛される美術館となってほしいです。