祝!北陸新幹線開業2周年 開業効果は継続中!

石川県ニュース, エリアニュース, 北陸新幹線

shinkansen2nen

2017年3月14日、北陸新幹線開業から2年が経ちました。

 

新幹線が開業した時は興奮が冷めることなく、半分信じられない気持ちもあったりしました。

【参考記事】

【大特集】北陸新幹線 金沢開業! 開業初日の大賑わいの金沢駅! 東京発!かがやき1番列車の到着を撮影!

 

あれから2年が経ち3年目へ突入するわけですが、ようやく新幹線が北陸になじんできた印象があります。

 

今回は北陸新幹線の開業効果が開業2年目でどれだけ継続しているのか石川県を中心に見ていきたいと思います。

 

 

 

乗客数の変化は?

JR西日本の発表によると、2016年3月14日から2017年2月末までの北陸新幹線の利用者数が829万5000人で、新幹線開業年と比べると8%減でした。しかし、冬季だけで着目すると2016年12月は2%増、2017年1月は横ばい、2017年2月は1%減と微減で推移しています。

そして、JR西日本の新幹線開業前の予想では、開業初年(2015年度)の乗客が在来線時代より2.2倍増えるとしていましたが、2016年度になっても在来線時代と比較して2.74倍であることから、現在も開業初年の予測を上回る利用が継続していることになります。

 

 

 

ビジネス・企業面では?

20170219_0757

新幹線開業前は、特に支社や営業所が統合で廃止され、オフィスの空室率は増えると予想されていました。

実際は、石川県内に支店や営業所を設けた企業は全体で68社増え、撤退は1社のみだったそうです。これは開業前には全く想像できなかったことで、いい意味で「常識を破った」ことになるでしょう。

さらに68社の内訳をみると、2015年度に進出したのが約30社、2016年度に進出したのが約40社ということで、2年目に進出した企業の方が増えています

また、オフィスの空室率に関してはCBREの最新の調査によると金沢市内のオフィス空室率は8.3%となり、この数字は調査開始以来最低の空室率です。

私が2011年に書いた記事(南町vs駅西 ~北陸随一のオフィス街の今後と課題~)によると、当時のオフィスビル空室率(当時は5エリア別に発表していた)は、

金沢駅周辺 16.5%
香林坊 11.3%
武蔵が辻 18.8%
南町 37.8%
鞍月•西念 20.4%

で、空室率の平均が21%でした。現在は当時の半分以下の空室率となっています。

オフィスビルの空室率は10%を切ると不足しているという基準だそうですが、8%台というわけで、市内では不足が慢性的になっているようです。そのため、オフィス賃料も値上げする動きが出てきています。

特に深刻なのが金沢駅周辺で、オフィスに空きが出ると引く手あまたであるそうです。数年前では信じられない光景ですね。

今後数年はオフィスビルの供給はありませんが、金沢都ホテルの再開発でオフィスフロアを設けるそうなので、どの程度新設されるか注目されます。

 

また、工場新設も相次ぎ、開業2年目である今年はJDI(ジャパンディスプレイ)の1700億円投資された白山工場がいよいよ稼働し、大阪府のダイコウ化研は2019年に石川県輪島市に本社を移転することを発表。

長野県に本社を置くミスズライフは石川県穴水町に工場を新設しました。

 

 

 

観光面では?

20160922_0578

観光面では全体的に前年度よりやや落ち込んだ所が多いですが、開業1年目が異常値だったわけで(笑)2年目も堅調に推移しているところが多いです。

私がまとめた、日本政策投資銀行の北陸新幹線の開業1年の経済効果に関する記事(北陸新幹線開業1年の石川県の経済効果・観光客が当初予想を大幅超!)では経済効果が予想の5倍だったこと、観光客が予想の12倍訪れたことを紹介しましたが、2年目も乗客数8%減とはいえ、開業前の予想の10倍前後で推移しているのではないかと思います。

特に、兼六園では、開業前の2014年が197万人だったのに対し、開業1年目の2015年が288万人、開業2年目の2016年が296万人と、増加を見せました!兼六園の歴代来園者数では1991年の石川国体(313万人)に次ぐものでした。

しかし、開業1年目は朝ドラ効果に沸いた能登は主要観光地で14%減だったところもあり、このままズルズルと観光客が減らないか心配ではあります。個人的には能登ではサイクリングにも力を入れているので、さらに周遊しやすく工夫することで、山から海まで美しい景色が眺められる瀬戸内のようにサイクリングの聖地のようになるのではないかと思います。

2017年は珠洲市で奥能登国際芸術祭が初開催されます。3年に1回開催するその第1回が今年です。風光明媚な漁村や奥能登ならではの風景がある珠洲市と芸術祭が定着していくのか楽しみです。

奥能登国際芸術祭 http://oku-noto.jp/about/

 

 

 

都市開発面では?

20160922_0129

当サイトらしく?都市開発の面で見ていくと、私が2017年1月に書いた、【特集】金沢でホテルの建設ラッシュが再燃!2020年までに1800室供給へ!?でも述べたように空前のホテルの建設ラッシュが相次いでいる状況です。

これは、新幹線開業1年目の予想をはるかに上回る観光客数だったことと2年目に入っても観光客数が大きく減ることなく維持したことから新規のホテル案件が相次いだものだと思われます。

新たにホテルの建設が発表されたのも開業2年目である2016年が最も多いです。

 

また、マンションも金沢市中心部を中心に価格帯が5000万円台~の「高級マンション」の計画もいくつかあります。これは、「金沢ブランド」と新幹線で東京を行き来しやすくなったことから市民の他に首都圏のシニア層からも引き合いがあるそうです。

さらには七尾市内では「能登最高層マンション」とうたった14階建てマンションも建設中で室内から七尾湾が一望できるそうです。このマンションも別荘としての利用も見込んでいるそうで、新幹線で近くなったエリアからの買い求めも期待されるでしょう。

 

 

今後の課題

今後の課題はさらなる集客の維持です。

特に、今年からは金沢港が大改造されると同時に、クルーズ船が過去最高の寄港数となります。(【参考記事】 2017年の金沢港寄港のクルーズ船は50本超へ!今年比1.7倍で過去最高に!

北陸新幹線とクルーズを掛け合わせた「レール&クルーズ」をさらに強化していく必要があります。

 

さらに、北陸全体がもっと周知される必要があります。

北陸の2016年の外国人宿泊者数

  総宿泊者数 増減
富山県 204,330人 ▲1.7%
石川県 616,320人 △19.1%
福井県 53,830人 ▲3.8%

2016年の外国人宿泊者数を見ても、石川県が2ケタ増なのに対し、富山県、福井県ともに減少に転じました。宿泊者数も富山県は石川県の3分の1、福井県は石川県の12分の1となっており、まだまだ伸びしろがあります。

さらにはこれだけ突出して多いように見える石川県も都道府県別ランキングを見ると18位と決して多いわけではありません。

まだまだ外国人観光客にとっては北陸は知名度の低い土地であり、どんな観光地があるのか、東京から2時間30分前後でアクセスできる点などがまだまだ知られていないようです。

 

北陸の2016年度延べ宿泊者数

  総宿泊者数 増減
富山県 328万人 ▲17.8%
石川県 854万人 ▲2.2%
福井県 376万人 ▲9.7%

北陸の延べ宿泊者数を見てもさすがに開業1年目より減少傾向があります。特に富山県は約18%減と大きく減っています。

北陸信越運輸支局によると、富山県の2ケタ減は開業1年目は金沢に宿泊できない客の受け皿になったが、2年目はそうした動きが弱まったためとしています。

 

いよいよ北陸新幹線は開業3年目に突入します。様々な統計データからしてもまだまだ伸びる余地があると思います。首都圏と北陸の行き来の他にも東北、北関東とも近くなり、行き来が活発になっていくといいですね。(そもそも東京-大宮の輸送密度が高く、北陸新幹線の増便する余地があまりないのもな気もします)