建築

隠れたモダン建築 旧黒部市庁舎

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旧黒部市役所黒部庁舎 は、1951年(昭和26年)に建設された庁舎です。
黒部市役所が2015年10月13日から新庁舎に移転したため、間もなく解体工事が行われます。

 

 

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向かって右側が旧館(1951年築)、左側が新館(1964年築)となっています。
旧館の部分は黒部市となる前の桜井町役場として建設されたもので、昭和の大合併前の庁舎がつい最近まで現役で使用されていた事例は珍しいのではないでしょうか。

 

 

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正面からの様子です。
スクラッチタイルが施され、モダンかつ堅牢な建築は、大正12年築の旧石川県庁舎にも似ています。

 

 

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エントランス付近の様子です。
設計者等は不明ですが戦後の庁舎建築にモダンさも取り入れたオリジナルとなっている点が素晴らしいです。

 

 

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黒部庁舎裏側の様子です。裏側はシンプルにコンクリート造りの建築が見えています。

 

 

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こうやってみるとこちらも解体される前の旧石川県庁舎もこんな感じだったなぁとしみじみ。
縦のストライプが強調されたファサードはいかにも堅牢な感じがして好きです。
2階のカーテンがある部分は市長室でしょうか?

 

 

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再び正面に戻ってきました。
戦前に建築されたものではないものの、スクラッチタイルをあしらい、シンメトリーの建築は美しいですね。
富山第一銀行旧本店ビル(1951年築)を見ても分かるように、戦後5~6年の建築はまだ戦前の意匠を引き継いだ建築が目立つ点が興味深いです。

 

 

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撮影日は澄んだ青空で、庁舎がとても美しく映え、夢中になり、何枚もパシャパシャ撮っていました。

 

 

 

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モノクロも良かったので、載せておきます。

 

 

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旧黒部市庁舎はモダン建築散策サイトや全国の建築散策サイトにも掲載されておらず、今後、解体も予定されているため訪れるなら今のうちです。

 

 

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建物は解体予定で、跡地は図書館にする方向で検討が進められているようです。

旧石川県庁舎がしいのき迎賓館になったように、一部活用しても面白いと思いますが…。

旧黒部市庁舎は今回の黒部取材の目玉の一つでした。
興味を持った方はなるべくお早めに訪れた方が良いかもしれません。

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